プラチナを使った工業技術について

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1. 工業用途で使われるプラチナ

 プラチナというと、ジュエリーや銀色に輝くプラチナ地金が思い浮かぶかもしれません。南アフリカ、ロシア、ジンバブエ、カナダからやってくるプラチナは、これまで述べてきたように工業用で使われることが多いのが特徴です。

 まず、筆頭に取り上げることのできる用途としては、排ガス浄化のための触媒に使われていることです。プラチナの特徴として浄化作用があり、ガソリン自動車の排ガス浄化に使われています。ガソリンを燃焼させて二酸化炭素が出る方式ではないですが、以前触れた水素自動車には、ガソリン自動車以上のプラチナが使われるといわれており、水素自動車の展開、拡大はこれからの自動車エンジンの標準化動向を待たなければならないでしょう。

 フォルクスワーゲンの不正事件以降、ディーゼルエンジン車の需要が減ることでプラチナへの影響が懸念されてきました。いまはどちらかというと、特に中国における排ガス浄化におけるパラジウム利用が大きく影響しているといえるでしょう。次に、排ガス浄化以外の使用用途としては、何があるか簡単に見てみましょう。

2. 様々な分野で使われるプラチナ

 プラチナは様々な分野で使われていますが、ユニークなところでは、楽器のフルートなどにも使われています。中には、銀でつくられプラチナメッキが施されたものなどもあり、この種のフルートは重いようです。フルート自体、音を出すことが難しいそうなので、こうしたフルートを使うのはかなりの腕前の人になるでしょう。

 医療分野においても使われているようです。アレルギー反応が少ないなどの点を生かして、心臓のペースメーカーに使われたり、あるいはカテーテルなどにも使われているようです。もっともこうした分野においても技術革新がなされていくでしょうから、プラチナ需要は注意して見ていく必要があると思われます。

 あとは、美容の分野でも使われています。プラチナナノコロイドという微小のプラチナ粉末を使った肌のお手入れに使う化粧品にも応用されています。
 プラチナのさびにくい性質、アレルギーを発しにくい性質などが応用されており、度量衡原器や電極、その他の分野でも利用されているようです。

3. 最後に

 ごく簡単に、プラチナの工業利用を見てきましたが、いずれにせよ、今後工業分野でどのような利用技術が登場してくるか注意しておく必要があります。ここで取り上げた技術は、工業技術における需要面の動向になります。供給面としては、南アフリカ情勢の動向、南アフリカ通貨ランドの動向などが考慮すべき材料となると思われます。

 金が代替通貨の性質を持っているのと異なり、プラチナは工業利用、ジュエリーでの利用が主な用途になっています。日本と中国のジュエリー需要の回復動向なども今後は注意すべきと思われます。プラチナ投資は、中長期的な視点が必要と考えられます。

 今回は、プラチナを使った工業技術について、と題してお話しいたしました。