排ガス浄化触媒に使われるプラチナについて

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1. そもそも触媒って何?自動車の触媒とは?

 触媒というとみなさんどんなイメージをお持ちでしょうか?「媒体になるもの」、「化学反応の仲介役」。「よくわからないけど、化学反応に必要なもの?」。いろいろなイメージがあるかと思います。触媒は、それ自体は化学反応の前後では変化しないが変化を早めるものというものだそうです。

 すでに、何度も触れてきましたが、自動車の排ガス浄化でプラチナは使われていますが、自動車の触媒に使われるのは、工業用用途の50~60%ほどにも上ります。プラチナは、主にディーゼルエンジンの排ガス浄化に使われています。

 1970年にフォード社が、プラチナを排ガス浄化の触媒として使って以来、長くプラチナは自動車の排ガス触媒において主要な位置を占めてきました。

2. プラチナの利用

 具体的は、どのような作用をしているのか簡単に触れてみたいと思います。
 化石燃料であるガソリンを燃焼させると、一酸化炭素(CO)、酸化窒素(NO)、炭化水素(HC)が発生します。またこの他に粉塵、酸化イオウ、酸化リンなどが発生します。この粉塵は、がんを誘発する要因となりえ、また酸化イオウ、酸化リンはプラチナ触媒の機能を低下させる影響を持っています。

 これらCO、NO、HCといった有害物質を、プラチナなどのいくつかの方式で排気口内の貴金属に触れさせることで、二酸化炭素、窒素、水に変換していきます。この変化を早く行わせるのが触媒の役割です。ただ、この二酸化炭素を排出することがガソリンエンジン車のウィークポイントになっており、代替エンジン方針が模索されているわけです。

 水素エンジンでは、二酸化炭素を排出せず、それを水に変えます。ガソリン車、ディーゼル車などより多くのプラチナなどの白金族の貴金属が必要になります。一方で、電気自動車では二酸化酸素を排出せず、またプラチナを使用しない、という方式になります。

3. 終わりに

 インドや中国といった新興国では、モータリゼーションは今後も続くと思われます。そして、まだまだ電気自動車や水素自動車が一般化していない現状を踏まえると、化石燃料を使った自動車は当面増え続けると予想されます。

 以前取り上げたように、自動車エンジンの標準化の動向は、プラチナなどのマーケットに影響を与えてくると考えられます。また一方で、プラチナを使う新しい技術が他の業界で現れてくることも考えられます。

 今回は、排ガス浄化触媒に使われるプラチナについて、と題してお話ししました。

【参考文献】阿部英樹 「自動車排出ガス触媒の現状と将来」 科学技術動向2010年12月 科学技術・学術政策研究所