地中から現れたメシア(救世主)-プラチナ

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いぶし銀?!の魅力プラチナ

金と並び貴金属コモディティで取り上げられるのはプラチナではないでしょうか?コモディティ取引の中では、少し地味かもしれませんが、最近注目されているプラチナ。クレジットカードでは、ゴールドカードの上にプラチナが来ているくらいこちらもゴージャスなイメージがあります。
今回のタイトルでは、「いぶし銀の魅力」と銀を出しながらちょっと矛盾したようにも見えますが、今やプラチナ、パラジウムは、貴金属のコモディティでは金にも負けない位置を占めてきています。
SBIゴールドでは、プラチナに関する情報も発信していきます。そこで、今回は、少し金から離れて、プラチナについて触れてみたいと思います。

プラチナの形成は、隕石に由来しているようです(注)。金や宝石もそうですが、このような長い年月をかけて自然が作りだしたものへの人類のあこがれと畏敬の念は、古代からかわらないようです。

さて、このプラチナ。そのありようを金と比べてみてみたいと思います。

プラチナの価値

金と同じように、ジュエリーでも使われるプラチナ。皆さんもご存知のカルティエのジュエリーですが、ゴールドのイメージが強いと思います。ですが最初にジュエリーにプラチナを取り入れたのが宝石商ルイ・カルティエ(20世紀初め)でした。ルイ・カルティエが宝石業界でプラチナを有名にしたといってもよいでしょう。古代からもプラチナは支配者のぜいたく品として用いられたようですが、金と比べると末席を占めていました。近代に入って価値ある貴金属として認識されるプラチナも長く地味な地位に甘んじていたといってもよいでしょう。

こうしたプラチナは、近代に入り工業用の貴重な金属として認識され使用されるようになりました。皆さんもご存知の、自動車の排気ガスを浄化する触媒として使われています。ここは金と対照的なところで、金が通貨の代替的な役割を果たしたり、装飾品、貯蔵などを主目的とすることに比べ、プラチナは上記の工業用の用途が多いということです。またすでに述べたように、金は金本位制で通貨の裏付け的役割を果たすというある意味で政治的な色彩があったかと考えますが、プラチナはそのような役割は果たしてきませんでした。

このような違いがあるにもかかわらず、あえて次のようにいえるかと思います。
金を、「地上に降りた金」と位置付けてきましたが、プラチナは、自動車社会になくてはならない存在、いわば「地中から現れた救世主」ではなかったかと。

新たな魅力的ポートフォリオ

このようにプラチナは、工業用、宝飾品として人間社会に重要なものとして役割を果たすことになりました。そして、もちろん、コモディティ投資のポートフォリオとしても大変重要な役割を果たすようになっています。金の脇で渋く輝いている、といっていいでしょう。

今後自動車がガソリン以外で走行する手段が増えればプラチナの存在意義に関して事情は変わってくるかもしれません。しかし、一方で新しい産業用での利用、技術革新が起きないともいえないでしょう。貴金属の中で金の脇を固める役割を果たしつつ、その資産ポートフォリオとしての地位を高めてきたプラチナは今後どのように値動きを展開していくのか。また資産ポートフォリオとしてどのように認識が深められていくのか。大変興味深いところです。

今回は、プラチナを「地中から現れたメシア(救世主)」と位置付けてお話しさせていただきました。

(注)プラチナの形成過程は大変複雑なようです。以下の文章がその過程を説明しています。一般社団法人金地金流通協会「Gold & Platinum」平成27年9月発行 横瀬 久芳「プラチナは20億年の時を経て地球から贈られた宝物」P.26~28
http://www.jgma.or.jp/jgma/wp-content/uploads/gp_no.361.pdf