「金」がところどころ顔を出した年2016年

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1.2016年が(猿)去る、2017年を先(酉)取り

人間が金にはじめて接したのはどのような機会だったのでしょうか?まだ人間が文字をもたないころ、岩場できらきら光るものを発見しそれを持ち帰ったのでしょうか?また、川で魚を獲っていた原始人が、川の中に光る小さな金の塊を発見したのでしょうか?

古代のひとびとが金に出会った瞬間を想像すればするほど、様々な光景が思い浮かんで来ます。そして人類は金というものへのあこがれを強め、富を膨大に蓄積できる支配層は、その権力の象徴として金を蓄えました。日本における金の歴史の断片は、いままで触れてきました。そして前回は、近代の話題を取り上げました。

さて、今回は引き続き新しい時代の金を考えてみたいと思います。特に直近の2016年を「金」から見て、振り返ってみたいと思います。2016年は、「金」という言葉を聞く機会がいつもより少し多かったように感じます。

2.「金」がところどころ顔を出した2016年

2016年リオ五輪などでも日本人選手数名が金メダルを獲得し、喜ばしい意味で「金」が目立つ年でした。また毎年恒例で一年の世相を漢字一文字で表す「今年の漢字」が京都清水寺・森貫主により「金」と発表されました(2016年12月12日。※1)。

話しは投資の世界に転じますが、今年半ば以降、ヘッジファンドで有名なジョージ・ソロスは金のETF、金鉱株への投資や売却などで注目を集めました。ジョージ・ソロスがなぜ金に目をつけたか、またいまも注目しているか確信的な部分は想像するしかありません。

ただ、あのヘッジファンドの大物が「金」に着目したことは、投資環境にとって何らかの意味をもってくるものかもしれません。彼がどのように今後の社会を予測しているのか、気になるところです。投資分野でもこのように金への着目がありました。

どれも2016年の一断片ではありますが、「金」がところどころ顔を出した年として「金」は2016年を反映するにふさわしい文字だったと感じます。

3.2017年と金

2016年は英国の国民投票が行われてEU離脱という民意が出された年でした。2017年1月20日、米国ではいよいよトランプ大統領が誕生します。2017年にはどのような影響が出てくるのか。世界情勢においても、またマーケットにも影響を与えそうです。2017年もいろいろな事象が起こってくるかもしれません。「有事の金」の出番なのでしょうか?

先ほど取り上げたジョージ・ソロス氏が、金に着目していることも引き続き、気になるところかと思います。弱気で市場を見る傾向のあるソロス氏。「金」が市場でどのように動くか、またどのよう役割を担うことになるのか引き続き注目されます。

2017年の干支は「とり」年。「金」が人気を「とり」に行くのでしょうか? 不透明な世界情勢を反映し円熟した資産である「金」がより注目を集めるのでしょうか?このコラムを通して引き続き、考えていきたいと思います。

閑話休題。次回は一旦歴史に戻って金について考えてみたいと思います。

【参考資料】

(※1)http://www.news24.jp/articles/2016/12/12/07348840.html

(※2)ソロス氏の金投資の動向は以下参照ください。
http://fortune.com/2016/05/17/george-soros-gold/
https://www.bloomberg.com/news/articles/2016-11-14/soros-more-than-doubles-stake-in-barrick-gold-as-shares-decline