金は米FOMCなどを確認

【NY金はドル高や株高で調整局面】

9月11日の週のニューヨーク金市場は、ドル高や株高を受けて調整局面を迎えた。ニューヨーク金12月限は8月31日以来の安値1,302.3ドルを付けた。北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁決議に激しく反発し、15日に日本上空を超えるミサイルを発射したが、各国が冷静に対処し、リスク回避の動きは限られた。一方、米生産者物価指数(PPI)や米消費者物価指数(CPI)の上昇などを受けて米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が戻り、ドル高に振れたことも圧迫要因になった。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)があり、タカ派の見方が示される可能性が出ている。今回はバランスシートの縮小開始が発表されるとみられているが、次の利上げに言及されると、ドル高に振れ、金は1,300ドルの節目を試す可能性がある。ただ米消費者物価指数(CPI)上昇はハリケーン被害によるガソリン価格の上昇が主因であり、ハリケーン被害の影響に対する見方も焦点である。

9月11日の週のニューヨーク金市場は、ドル高や株高を受けて調整局面を迎えた。ニューヨーク金12月限は8月31日以来の安値1,302.3ドルを付けた。北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁決議に激しく反発し、15日に日本上空を超えるミサイルを発射したが、各国が冷静に対処し、リスク回避の動きは限られた。一方、米生産者物価指数(PPI)や米消費者物価指数(CPI)の上昇などを受けて米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が戻り、ドル高に振れたことも圧迫要因になった。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)があり、タカ派の見方が示される可能性が出ている。今回はバランスシートの縮小開始が発表されるとみられているが、次の利上げに言及されると、ドル高に振れ、金は1,300ドルの節目を試す可能性がある。ただ米消費者物価指数(CPI)上昇はハリケーン被害によるガソリン価格の上昇が主因であり、ハリケーン被害の影響に対する見方も焦点である。

米国でハリケーン「イルマ」の勢力が弱まり、ハリケーン被害に対する懸念は一服した。米議会では税制改革の協議に移り、トランプ米大統領が35%から15%に引き下げるとしていた法人税率について、共和党のライアン下院議長らは20%台前半になるとの見方を示した。ムニューシン米財務長官も減税の穴を埋める財源が不足しているため、15%は困難としている。税制改革案の詳細は25日の週に発表される見通しである。株式市場で好感されるとダウ平均株価の史上最高値が続き、金の圧迫要因となる可能性がある。

中国人民銀行は4日、仮想通貨発行による資金調達(ICO)を禁止した。ビットコインのオンライン取引所の1つであるBTCチャイナは9月末に取引を全面停止すると発表した。ICOによる資金調達総額は今年1~3月期の3.3億ドルから4~6月期には8億ドルに拡大し、各国当局が警戒感を強めていた。英金融行為監督機構は12日、ICOが極めてリスクが高い投機的な投資であると指摘し、ICOが詐欺に悪用されるリスクがあるとして、投資する場合には投資金額が全て損失となる覚悟をするよう投資家に警告した。中国は国内の取引所でのビットコインやその他の仮想通貨の取引を禁止する方針であり、他の取引プラットフォームも閉鎖されると、投資資金が引き揚げられることになりそうだ。引き揚げられた投資資金がどこに向かうかも当面の焦点になりそうだ。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月12日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは25万4,760枚となり、前週の24万5,298枚から拡大し、2016年9月以来の高水準となった。今回は新規買いが1万5,419枚、新規売りが5,957枚入り、買い越しを9,462枚拡大した。一方、9月18日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は8日比9.46トン増の843.96トンとなった。リスク回避の動きは一服したが、北朝鮮情勢の先行き懸念が残り、安値拾いの買いが入った。

【プラチナは1,000ドル割れでテクニカル面で悪化】

ニューヨーク・プラチナ10月限はドル高や金下落を受けて8月15日以来の安値959.4ドルを付けた。11日に1,000ドルの節目を割り込み、テクニカル要因で悪化したことも下げ要因である。北朝鮮の国連安全保障理事会の制裁決議への反発やミサイル発射もリスク回避の動きが一服し、プラチナの圧迫要因になった。ただトランプ米大統領は制裁決議は不十分との立場を示しており、引き続き北朝鮮情勢の行方が焦点である。一方、プラチナの独自材料では南アの鉱山会社インパラ・プラチナム(インプラッツ)が赤字決算となり、リストラを検討していることも下支え要因だが、中国政府が化石燃料車の販売終了時期について期限を設ける方針であることや独フォルクスワーゲンが自動車業界で最大の電化キャンペーンを発表しており、需給改善につながらなければ上値が抑えられるとみられる。今週は19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でバランスシート縮小が発表される見通しであり、今後の計画とドル相場の反応も確認したい。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月12日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは3万7,997枚となり、前週の3万7,973枚から拡大した。一方、プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、18日のロンドンで11.42トン(8日11.54トン)に減少、ニューヨークで17.22トン(同17.22トン)と横ばい、15日の南アで25.79トン(同25.80トン)に減少した。調整局面を迎え、投資資金が流出した。

【原油は需要見通しの上方修正が支援要因に】

ニューヨーク原油は、石油輸出国機構(OPEC)や国際エネルギー機関(IEA)が需要見通しを引き上げたことを受けて堅調となり、5月25日以来の高値50.50ドルを付けた。戻り高値を更新したが、利食い売りも出てレンジ上放れに失敗した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した9月8日までの週間石油統計で、原油在庫が前週比588万8,000バレル増加したが、ハリケーン「ハービー」の影響との見方が強く、材料視されなかった。一方、米油田サービス会社ベーカー・ヒューズから発表された9月15日までの週の米石油リグ稼動数は前週比7基減の749基となり、6月16日以来の低水準となった。米国の生産減少につながるかどうかを確認したい。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月12日時点のニューヨーク原油の大口投機家の買い越しは37万4,480枚となり、前週の38万2,113枚から縮小した。一方、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引されている原油ETF(コード:USO)の残高は9月18日時点で2億3,460万株となり、8日比1,720万株減少した。戻り場面で利食い売りが出た。

【9月19日からの週の注目ポイント】

19日 独ZEW景況感指数(9月) ☆☆
米住宅着工件数(8月) ☆☆
国連総会、一般討論演説(トランプ米大統領初出席) ☆☆
20日 日本貿易統計(8月) ☆☆
米中古住宅販売件数(8月) ☆☆
米FOMC声明、経済予測法表、イエレンFRB議長会見 ☆☆☆
21日 日銀会合結果公表、黒田日銀総裁会見 ☆☆☆
NZ・GDP(第2四半期) ☆☆
ドラギECB総裁、講演 ☆☆
ECB経済報告発表 ☆☆
米フィラデルフィア連銀景況指数(9月) ☆☆
米新規失業保険申請件数(16日までの週) ☆☆
22日 独・ユーロ圏製造業PMI速報値(9月) ☆☆
メイ英首相、EU離脱巡り演説 ☆☆
ダラス連銀総裁、講演 ☆☆
サンフランシスコ連銀総裁、講演 ☆☆
カンザスシティー連銀総裁、講演 ☆☆
23日 NZ総選挙 ☆☆☆
24日 仏上院選挙 ☆☆
独連邦議会選挙 ☆☆☆

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ニューヨーク金12月限は2016年9月以来の高値1,362.4ドルを付けたのち、調整局面を迎えた。RSIは買われ過ぎとなった9/5の77.46から低下、25日間移動平均線を割り込み、テクニカル面で悪化した。当面は1,300ドルの節目を維持できるかどうかが焦点である。

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